漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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海松子

○海松子(かいしょうし)

 本州や四国の深山、朝鮮半島中国東北部に自生するマツ科の常緑高木チョウセンゴヨウ(Pinus koraiensis)の種子を用いる。ゴヨウマツと同じ五葉の松で葉が5本ずつ束生する。日本では日本アルプス上高地付近、四国の山地に自生し、樹皮は赤褐色で、樹高は30mにも達する。種子は大きく、朝鮮半島で食用として利用され、日本にも輸入されている。日本で市販されている松の実のほとんどはチョウセンゴヨウの種子、すなわち海松子である。

 マツの実は古くから強壮・不老長寿の効力があり、仙人の霊薬といわれていた。マツ類は実のほかにもマツの葉や節、樹脂なども松葉、松節、松香と呼ばれ薬用にされている。

 種子には脂肪酸とタンパク質が豊富で、脂肪はパルミチン酸やミリスチン酸などの脂肪酸、タンパク質にはアルギニン、ヒスチジンチロシングルタミン酸などのアミノ酸が含まれる。漢方では潤肺・潤腸の効能があり、慢性の咳嗽や老人性の便秘などを改善する。民間でも滋養・強壮の健康食として生のままで食べる。

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