漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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蛞蝓

○蛞蝓(かつゆ)

 軟体動物に属する陸生貝類ナメクジ(蛞蝓)の全体を用いる。ナメクジとはナメクジ科のコウラナメクジ科の総称であり、ナメクジ科は貝殻を持たないが、コウラナメクジ科は背面に薄い皿状の殻片を持っている。中国ではおもにコウラナメクジ(LIMAX)を薬用にする。

 日本全土のほかアジア大陸などに広く分布し、菜園や庭園、石の下や湿ったところに生息し、高温多湿のとき、特に夜間に活動的になる。野菜などの植物の葉や茎、果実などを食べるため被害を与える。体表は粘液で湿っており、這った後には粘液の跡が残る。塩をかけると浸透圧の関係で体が縮むが、死ぬわけではない。

 漢方での性味は鹸・寒で、止咳・解毒・消腫・通経絡の効能があり、喘息、咽頭炎、腫れ物、顔面神経麻痺、痙攣などに用いる。一般に火で炙って乾燥させて粉末にして服用する。日本の民間療法では喘息や咳嗽に生のナメクジをそのまま食べるという方法もある。

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