漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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乾生姜

○乾生姜(かんしょうきょう)

 熱帯アジア原産のショウガ科のショウガ(Zingiber officinale)の根茎の周皮を除き、そのままあるいは石灰をまぶして乾燥したものを日本では生姜あるいは乾生姜という。これは日本薬局方のショウキョウに相当する。

 ショウガは加工方法(修治)により生姜と乾姜に区別されるが、中国と日本ではその内容が異なっていて複雑である。本来、生姜というのは生のショウガを指し、中国でいう生姜もこのヒネショウガのことである。日本では生のショウガを鮮姜という。

 現在、日本では通常、薬用として生のショウガは用いず、一般に生姜といっているのは乾燥したショウガのことである。このため、これを乾生姜ともいう。一方、中国ではショウガを日干しなどして乾燥したものを干姜という。つまり中国の干姜は日本の生姜、つまり乾生姜に相当する。

 ところで日本で用いている乾姜はショウガの皮を剥ぎ、蒸した後に乾燥したものであるが、中国ではこのようなものは用いていない。ちなみに中国でいう煨姜とは生のショウガを紙で包み、水に漬けたものを熱灰の中で蒸し焼きにしたもので、炮姜とは乾燥させたショウガを外皮がキツネ色になるまで強火で炒ったものである。

 乾生姜の呼称は、すでに江戸時代からあり、当時の乾生姜とはショウガを片に切って乾かしたものと考えられている。今日、日本で用いられている乾生姜という生薬名は便宜的な名であり、日本薬局方でいうショウキョウ、中医学でいう干姜のことである。漢方処方の生姜の代わりに乾生姜を用いる場合は、一般に1/3~1/4量に換算して用いられている。

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