漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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厚朴

○厚朴(こうぼく)

 中国の南部を原産とし中国の各地に分布しているモクレン科の落葉高木カラホウ(Magnolia officinalis)や凹葉厚朴(M.offcinalos var.biloba)の幹や枝の樹皮を用いる。日本ではホウノキ(M.obovata)が利用されている。

 中国産では根に近い部位が良品とされている。生薬では両者を区別して日本産を和厚朴、中国産を唐厚朴という。唐厚朴では四川省の川朴、浙江省の温州厚朴(温朴)などが有名である。これまで日本薬局方では日本産の厚朴(和厚朴)のみを規定していたが、1996年の改正により中国産の厚朴も認められるようになった。

 樹皮にはアルカロイドのマグノクラリン、マグノフロリン、リグナン類のマグノロール、ホオノキオール、精油成分のオイデスモールなどが含まれ、厚朴エキスには鎮痛、抗痙攣、筋弛緩、クラーレ様作用などが報告されている。

 漢方では燥湿・消痰・徐満・下気の効能があり、腹部膨満感や消化不良、嘔吐、悪心、下痢、喘息、咳嗽など消化器疾患だけでなく呼吸器疾患にも応用する。一般には消化不良には蒼朮と、腹痛には木香と、腹満感には枳実と、冷えには乾姜と、便秘には大黄と、痰には半夏と、咳嗽や喘息には麻黄・杏仁と配合する。

 最近、厚朴に含まれるマグノリグナンにメラニン生成に関与する酵素の成熟阻害作用が発見され、外用により美白の効果が認められることが報告されている。

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