漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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三七

○三七

 雲南省から広西省にかけての限られた地域に産するウコギ科多年草サンシチニンジン(Panax notoginseng)の根を用いる。呼称にはいくつかあり、三七人参、あるいは田三七、田七などと呼ばれている。また非常に高貴な生薬なので金不換という名もある。

 田というは産地が広西省田陽、田東のためであり、三七というのは地上葉が3つの葉柄にそれぞれ7枚の葉がつくことによる。人参や竹節人参と同じウコギ課のよく類似した植物である。三七は本草綱目に初めて収載された比較的歴史の浅い生薬であるが、民間では古くから金瘡の要薬として用いられ、止血の神様ともいわれている。

 漢方では止血・化瘀・消腫・止痛の効能があり、外傷による出血や内出血、消化性潰瘍の出血や疼痛、性器出血などに用いる。用法としては煎じたり、粉末にした服用したり、患部に塗布する。近年では冠不全や急性・慢性肝炎の治療薬として注目されている。

 三七の配合された製薬としては、外傷による出血、疼痛に用いる雲南白薬、急性・慢性肝炎の治療薬として知られる片仔癀がある。ベトナム戦争時にはアメリカ兵の間でも雲南白薬が評判となり、世界中に知られるようになった。

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