漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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雌黄

○雌黄(しおう)

 温泉や火山付近の低温熱水鉱脈に産出する硫化ヒ素鉱、雌黄(Orpiment)である。通常、雄黄や輝安鉱などとともに産する。

 雄黄と雌黄はいずれも硫化ヒ素であるが、雄黄はAs4S4であるのに対し、雌黄はおもに三硫化ニヒ素As2S3を含む。しかし従来、雄黄や雌黄、鶏冠石などの用語は混乱しているため、ここでは中薬大辞典の内容に従う。

 雌黄は全体がレモン色をした不規則な塊で、脆くて砕けやすく、特異な臭いがある。成分には三硫化ニヒ素が含まれ、抗菌・抗真菌作用が認められている。有毒であるため舐めてはならない。

 漢方では雄黄と同様に殺虫・解毒の効能があり、おもに粉末を外用薬として疥癬や頑癬、化膿疹、虫や蛇の咬傷などに用いる。また内服として胃痛、咳嗽、癲癇などの治療に丸剤が用いられていた。しかし現在では有毒のため薬としての使用が禁止されている。

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