漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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磁石

○磁石(じしゃく)

 世界各地に産する天然の磁鉄鉱マグネタイト:Magnetite)である。通常、火成岩や変成岩の中に入っており、鉄の原料としても用いられる。おもに成分は四酸化三鉄(Fe3O4)であり、酸化マグネシウム酸化アルミニウムを含むこともある。

 鉄を吸引する磁性という特徴があるが、採取後放置しておくと磁性が減退する。磁性のあるものを活磁石、磁性の失ったものを死磁石という。表面が黒色で光沢があり、磁性の強いものほど良品とされる。

 漢方では肝腎を補い、精神を安定させ、咳を止める効能があり、高血圧、不安、不眠、煩躁、咳嗽などに用いる。高血圧(肝陽上亢)に伴う眩暈、頭重感、のぼせ、動悸などには竜骨・牡蠣などと配合する。熱病による高熱、煩躁、意識混濁、痙攣などには犀角・羚羊角などと配合する(紫雪丹)。腎虚による喘息には熟地黄・五味子などと配合する。腎虚による視力の低下、不安感、動悸、不眠などには朱砂・神麹と配合する(磁朱丸)。腎虚による耳鳴には六味丸に配合する(耳鳴丸)。

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