読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

スポンサーリンク

石決明

石決明(せきけつめい)

 ミミガイ科のアワビ類、九孔鮑(Haliotis diversicolor)や番大鮑(H.gigantea discus)などの貝殻を用いる。日本ではアワビ(H.gigantea)トコブシ(Sulculus aquatilis)の貝殻などを用いる。石決明や千里光の名は目疾患の治療薬であったことを意味する。

 これらの貝は夏に捕獲した後、肉を除き、殻をよく洗って乾燥する。薬剤には生で用いる生石決明、るつぼの中で灰色~灰白色になるまで焼いた煅石決明がある。

 成分は主として炭酸カルシウム(CaCO3)であり、有機酸、鉄、マグネシウムケイ酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ヨウ素なども含まれるが、焼くと酸化カルシウムを生じ、有機酸は破壊される。漢方では平肝・鎮静・明目の効能があり、陰虚陽亢による眩暈や頭痛、肝火上炎による目の充血や痛み、角膜混濁に用いる。日本の経験方では下肢の筋力低下に対し、四物湯に亀板とともに加味する(亀板湯)。ちなみに決明子とはエビスグサの種子のことである。

広告を非表示にする