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漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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胖大海

胖大海(はんたいかい)

 インドから東南アジアにかけての熱帯に分布するアオギリ科の落葉高木ハンタイカイ(Sterculia scaphigera)の種子を用いる。ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシアなどで産するが、ベトナム産の品質が最もよいとされている。

 乾燥した種子は長さ2~3cm、直径1~1.5cmの楕円形で表面には細かい不規則なしわがある。水に浸けると大きく膨らんで海綿状となるので胖大海の名がある。このような種子として同属植物のハクジュ(S.lychnophora)の種子は莫大海と呼ばれ、水に入れると寒天質のゼリーをつくるため、中国では薬膳料理などに利用され、日本でも刺身のつまとして利用されている。

 種子の外層には多量の粘液質のバッソリン、果皮にはガラクトース、アラビノース、ペントースなどの糖類が含まれる。食べると腸の内容物を増大させるので緩下作用があり、また降圧、利尿、鎮痛作用などが知られている。漢方では利咽・潤肺・通便の効能があり、扁桃炎などによる咽の痛みや嗄声、乾燥性の咳嗽、歯痛、便秘などに用いる。煎じるほか、お茶に浸して服用する。インドネシアでは喘息の治療に利用している。

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