漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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芒硝

○芒硝(ぼうしょう)

 天然に産する芒硝(Mirabilite)を再結晶精製したものを用いる。天然の芒硝は内陸の塩湖に形成される。この芒硝を熱湯で溶解し、濾過した後に冷却して上層にできる結晶を芒硝、下層の結晶を朴硝という。すなわち朴硝は不純物がやや多く含まれているだけで、成分はほとんど芒硝と同じである。

 芒硝の成分は含水硫酸ナトリウム(Na2SO4・10H2O)であり、空気中で風化されると結晶水を失い白色粉末の無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)に変化する。これを玄明粉あるいは風化硝という。

 ところで「傷寒論」などに記載され、古くに用いられた芒硝は含水硫酸マグネシウムではないかという説もある。硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウムは塩類下剤で町内の水分を増加させて機械的に刺激し、腸蠕動を促進する。一般に4~6時間で排便し、腸の痛みはない。

 漢方でも苦寒瀉下薬のひとつで瀉熱・通便の効能がある。また芒硝には子宮収縮作用もあり、死胎を娩出するのに平胃散に芒硝を配合して用いたといわれている。玄明粉は芒硝より瀉下作用は穏やかであり、芒硝は朴硝よりも穏やかである。
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