漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

白檀

○白檀(びゃくだん) インドネシアやマレー半島を原産とするビャクダン科の常緑小高木ビャクダン(Santalum album)の心材を用いる。中国では一般に白檀香という。ビャクダンは半寄生植物で幼樹は他の植物の根に寄生するが、葉には葉緑素をもち、生長すると…

白前

○白前(びゃくぜん) 中国南部に分布するガガイモ科の植物、柳葉白前(Cynachum stauntonii)や花葉白前(C.glaucescens)の根と根茎を用いる。古くから同じガガイモ科のふらフナバラソウ(C.atratum)の根と混合されることも多かった。 成分にサポニンが含…

白豆蔲

○白豆蔲(びゃくずく) インド南西部を原産とする熱帯地方で栽培されているショウガ科の多年草カルダモン(Amommum cardamomum)の果実を用いる。カルダモンの薬材にはいくつかの種類があり、その基原についてもいくつかの説がある。 一般に市場で白豆蔲と呼…

白朮

○白朮(びゃくじゅつ) 日本の本州、四国、九州、朝鮮半島、中国の東北部に分布しているキク科の多年草オケラ(Atractylodes japonica)の根茎を用いる。中国ではオオバナオケラ(A.macrocephala)の根茎を白朮として用いている。このため日本産のオケラの根…

白芍

○白芍(びゃくしゃく) 中国北部原産のボタン科の多年草シャクヤク(Paeonia lactiflora)の根の外皮を除いたものを白芍といい、外皮をつけたままのものを赤芍という。日本漢方では赤芍を用いないため、芍薬といえばこの白芍のことをいう。 白芍はおもに4年…

白芷

○白芷(びゃくし) 本州の近畿・中国地方、九州、朝鮮半島、中国東北部などに分布するセリ科の多年草ヨロイグサ(Angelica dafurica)などの根を用いる。中国東北部ではこのヨロイグサの根を独活として用いるところもある。 中国ではヨロイグサとは別に杭白…

百合

○百合(びゃくごう) 日本の各地や朝鮮半島、中国などに分布するユリ科の種々の植物の鱗茎を用いる。日本ではヤマユリ(Lilium auratum)やオニユリ(L.lancifolium)、ササユリ(L.japonicum)の鱗茎、中国では百合(L.brownii)、細葉百合(L.pumilum)、…

白芨

○白芨(びゃくきゅう) 関東以西の西日本、朝鮮、中国、台湾などに分布するラン科の多年草シラン(Bletilla striata)の球形を用いる。日本には奈良時代に渡来したとされる。 紫蘭の名のとおり紅紫色の花が咲き、観賞にも栽培されているが、白い花のシロバナ…

白花蛇舌草

○白花蛇舌草(びゃくかじゃぜっそう) 本州から沖縄県、朝鮮半島、中国、熱帯アジアに分布するアカネ科の一年草フタバムグラ(Oldenlandia diffusa)の全草を用いる。田畑に生える雑草で、二枚の葉が対になっているためフタバムグラの名がある。中国の広東省…