漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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あぎ

○あぎ(阿魏)

 中央アジア、イラン、チベット自治区新疆ウイグル自治区などの乾燥地帯で産するセリ科の多年草アギ(Ferula assa-foetid)の茎や根茎からとれる樹脂を用いる。

 開花前の茎を切断すると断面に乳液が進出して10日ほどで凝固するので、これを削りとる。ニンニクの腐ったような臭いがあり、インドでは香辛料(ヒーング)、中近東ではソースなどの味付けとして、またヨーロッパでは香料に用いている。ニンニク様の不快臭は精油成分に二硫化物(2-ブチルプロペニルジスルフィド)が含まれているためである。かつてはこの臭いが嗅覚神経を刺激して作用する汚臭性神経安定薬、たとえばヒステリーに対する嗅ぎ薬や刺激性の去痰薬として使用された。現在でもインドや南西アジアでは重要な生薬とされている。

 漢方では消積・駆虫・駆お血の効能があり、消化不良などによる腹部硬結や寄生虫症、マラリア、婦人の腹中の血塊などに用いる。近年、内服はあまり用いられず、膏薬に配合して腹部種瘤の外用薬として用いる(阿魏化痞膏)。

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