漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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紅参

○紅参(こうじん)

 ウコギ科多年草オタネニンジン(Panax ginseng)の根を蒸した後に乾燥したものを用いる。せいろで2~4時間蒸した後に熱風乾燥すれば、赤褐色で半透明の人参となるため、これを紅参という。

 日本で生産される人参はほとんどが紅参に加工され、おもに輸出に用いられる。韓国では専売品になって、やはり香港、東南アジアに輸出され、華僑などに愛用されている。

 太い人参は皮をつけたままだと乾燥が十分できず、中から腐ることもある。このため皮を剥いで速やかに乾燥させたものが白参である。ただし周皮の付近が特にサポニン含量が高いため、白参のサポニン量は少なくなっている。紅参にするのも本来は保存性を高めるためであり、清の時代に中国から高麗に伝えられた修治法といわれている。

 紅参は蒸す過程で若干のサポニンの損失がみられるが、加工の際に新しいサポニンが生成されることも報告されている。また蒸すことで有効成分が抽出しやすくなっている。とくに紅参は滋陰の効能に優れ、脱水症状や病後の衰弱に適しているといわれる。

 一般に煎じ薬としては東日本では湯通し、西日本では白参が用いられることが多く、エキス材の原料にはおもに生干し人参が用いられ、単独で服用するときには粉末にした紅参末が利用されている。

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