漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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白檀

○白檀(びゃくだん)

 インドネシアマレー半島を原産とするビャクダン科の常緑小高木ビャクダン(Santalum album)の心材を用いる。中国では一般に白檀香という。ビャクダンは半寄生植物で幼樹は他の植物の根に寄生するが、葉には葉緑素をもち、生長すると10mぐらいの樹木となる。白檀には独特の香りがあり、燃やすとさらに濃厚になる。「栴檀は双葉より香し」の栴檀とは白檀のことである。

 古くから香料としてインドで栽培され、仏教やヒンズー教とともに世界各地に広がり、中国語の栴檀という名はサンスクリット語のチャンダナに由来する。白檀の心材は赤くて芳香があるが、辺材は白色で香りが少ない。このため線香などの香料や薬用には心材を用いる。材は硬く、緻密であるため、小細工物や仏像、美術品、数珠などに利用される。

 心材には精油が2~6%含まれ、、主成分はα・βサンタロールである。漢方では理気・止め痛の効能があり、胸が苦しい、胃が痞える、食欲がない、冷えて胸や原が痛むときに用いる。心材を蒸留して抽出したビャクダン油(サンダルウッド)は、アロマテラピーエッセンシャルオイルとして、ストレスを緩和させる効果、抗炎症、殺菌・消毒作用、肌を柔らかくする効果などがあり、咽頭の炎症や尿路感染症、ニキビ・吹き出物に効果があるとされている。

 そのほか、石鹸や化粧品の賦香料として利用されている。現在、インドでは白檀は国家管理とされ、インドネシアでは輸出禁止、伐採禁止などの規制が行われている。

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