漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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糸瓜絡

。○糸瓜絡(しからく)

 ウリ科のヘチマ(Luffa cylindrica)のよく熟した果実の網状繊維を糸瓜絡という。枯れた果実をとり、揉んで外皮と果肉を取り去ったり、水に長く漬けて果皮と果肉を腐らして洗い流し、種子を除いて日干しにして網状の繊維だけを残す。これはヘチマたわしと同じもので、そのまま垢すりやタワシの代わりに用いることができる。成分にはキシランおよびセルロースが含まれる。

 漢方では去痰・止痛・活血・消腫の効能があり、気管支炎や肺炎による咳嗽や打撲、捻挫による腫張疼痛、リウマチなどによる関節痛に用いる。また乳が腫れて痛むときや下血、痔出血などの出血に糸瓜絡を黒焼きにしたものを服用する。