糸瓜絡
。○糸瓜絡(しからく)
ウリ科のヘチマ(Luffa cylindrica)のよく熟した果実の網状繊維を糸瓜絡という。枯れた果実をとり、揉んで外皮と果肉を取り去ったり、水に長く漬けて果皮と果肉を腐らして洗い流し、種子を除いて日干しにして網状の繊維だけを残す。これはヘチマたわしと同じもので、そのまま垢すりやタワシの代わりに用いることができる。成分にはキシランおよびセルロースが含まれる。
漢方では去痰・止痛・活血・消腫の効能があり、気管支炎や肺炎による咳嗽や打撲、捻挫による腫張疼痛、リウマチなどによる関節痛に用いる。また乳が腫れて痛むときや下血、痔出血などの出血に糸瓜絡を黒焼きにしたものを服用する。