漢方生薬辞典

約780種の生薬を五十音順に紹介。日本の漢方薬や伝統薬に配合されている和漢生薬、民間薬、ハーブなども紹介。

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あきょう

○あきょう(阿膠)

 ウマ科動物のロバ(Equus asinus)の皮を、毛を取り除いてから煮て膠(にかわ)にしたものをいう。にかわとは煮皮のことで、粗製のゼラチンのことである。現在はロバ以外にもなどの皮も用いる。主産地は中国の山東浙江省で、古くから山東省の東阿に産するものが優れていたため阿膠の名がある。ロバの皮を用いたものは驢皮膠といい、ウシの皮を用いたものは黄明膠とい。驢皮膠が漆黒の色をしているのに対し、黄明膠は黄褐色である。日本では主としてウシの皮や骨からとる局方のゼラチンが用いられている。このほか鹿角膠や鹿茸膠などもあるが、効能は異なる。膠は接着剤などに用いるほか、現在でもカプセルや坐薬、ゼラチンスポンジなどの医薬品の原料として応用されている。

 阿膠の成分は硬質タンパク質のコラーゲンとゼラチンで、ゼラチンとはコラーゲンを熱処理により精製した変性タンパク質のことである。これらのタンパク質のアミノ酸組成としてグリシンプロリン、オキシプロリンなどが多い特徴がある。ただし阿膠の代用にゼラチンが適するかは議論の余地がある。

。漢方では止血・補血・補陰の効能があり、種々の出血や虚労、慢性的な咳嗽などに用いる。阿膠は加熱すれば溶けるが、低温ではゼリー状に凝固するため、煎剤に用いるときは滓をこした後に溶かしながら服用する。またタンニン酸によって沈殿するので配合に注意する。

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